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いたずら110番はどんな罪になる?

110番といえば緊急事態に警察に通報するためのものですが、昨今では「暇だったからかけてみた」、「ゴキブリが出たから退治してほしい」などといった信じられないくらい身勝手な通報が後を絶たないといいます。
中には「人を殺した」などどいう、悪質な虚偽通報もあるとのことです。
また、今年に入ってからは、1年半で約2万8000回に及ぶいたずら通報をした容疑で男が逮捕される事件も起きています。
警察も苦慮するこうした「いたずら110番」、いったいどんな犯罪に該当する可能性があるのでしょうか。
まず、軽犯罪法1条16号の「虚偽の犯罪又は災害の事実を公務員に申し出た」、もしくは31号の「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した」という条項に該当することになります。
もっとも、これらに該当するだけでは「拘留又は科料」という軽い刑罰しか定められていないこともあり、同種の犯罪を何度も繰り返し行ったような人で無い限りは、実際に起訴されて処罰が下されるということは滅多にないそうです。
しかし、悪戯も度が過ぎると、今度は刑法233条「偽計業務妨害罪」に該当することとなり、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
これに該当すると、逮捕まで至らない軽犯罪法違反と異なり、逮捕されることも十分ありうることになります。
では、軽犯罪法違反となるか、刑法の偽計業務妨害罪に当たるかの境界線はどこにあるのでしょうか。
軽犯罪法と刑法のどちらの罪に当たるかはそのときの警察・検察・裁判所の判断になるため、明確な基準があるわけではないようです。
「暇だったからかけた」程度であれば、単なるイタズラとして、軽犯罪法に留まる可能性がおそらく高いでしょう。
一方で、そうしたイタズラ通報を何度もかけて警察の業務を妨害するほどになれば、刑法上の偽計業務妨害罪が成立することになるでしょう。
ともかくも、いかなる理由であっても、いたずらで警察を困らせるようなことはやめてもらいたいですね。